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ウサギが食べない!「消化管うっ滞症」
2012.08.25 Saturday

 獣医師の山口です。

ここ最近、ウサギの患者さんで「急に食欲がなくなった」という子が多く続いたので、
ウサギの食欲不振について少しお話しておこうと思います。

ウサギの食欲不振の二大要因と言えば

〇.歯のトラブル と
〇.胃腸のトラブル(消化管うっ滞症≒毛球症) になります。

今回はこの「消化管うっ滞症」についてお話します。


診察室で、飼い主さんから聞く症状として多いものに

「昨日まで元気だったのに急に食べなくなった」
「大好きなオヤツにも無反応」
「便が出ていない」
「便の大きさが大きいものと小さいものがバラバラに出ている」
「ケージのすみっこでジっとしている」
「落ち着かない様子で、体を伸ばしたり、丸めたりを繰り返す」
「耳が冷たい」

といったものがあります。こんな症状が出たら要注意です。消化管うっ滞症の可能性があります。
特に「急に」食べなくなる、というのは特徴的です。


消化管うっ滞症って何?

消化管うっ滞症は、胃腸の運動機能がなんらかの原因によって低下して、食欲不振、元気喪失、体重減少、便排泄量の低下などを起こす症状を言います。

簡単に言うと「便秘」です。でも、「命の危険がある便秘」と言った方がいいです。飼いウサギの死因として、一番多いかもしれません。


何が原因なの?

以前は、この症状は全て毛玉が原因の「毛球症」と言われていたようです。
しかし、最近では「消化管うっ滞症が原因」で毛玉が詰まるのではないかと考えられるようになりました。

そして消化管うっ滞症の原因は一言でいうとストレスです。他に、毛玉やじゅうたんなどの異物は消化管うっ滞症を悪化させる要因になります。

ストレスをもっと簡単に言うとウサギにとって「嫌なこと」「怖いこと」ズバリ「不安になること」です。
「不安になること」は全て原因になりえます。

具体的には、暑さや寒さ、騒音(工事の音、雷、掃除機の音など)、知らない人に会うこと(お客さん、特に小さな子供の予測できない行動など)、引っ越しの不安などです。
飼い主さんから聞いた話では、部屋の模様替えの後とか、新しいアロマのお香をたいた後などにも発症したと聞いたことがあります。
困ったことに、動物病院への来院が原因になることもあります。

ストレスは感じやすい子と感じにくい子がいるので実際にはかなり個体差があります。


予防方法は?

もちろん、ストレスをかけないことが一番の予防ですが、予測できないストレスが多いのが実際のところ。
消化管をよく動かすことが予防に繋がると言われています。すなわち「牧草」のような、食物繊維の多いものを多く摂ることですね。
後は、毛が抜ける時期にはマメにグルーミングすることも大切です。


治療方法は?

もし、消化管うっ滞症の疑いがある場合は、様子を見てはいけません。
すぐに動物病院に相談してください。遅くとも24時間以内が理想です。
経験的には9割以上が治癒しますが、救えないこともしばしばあります。時間が経つほど生還の可能性は減ると考えていいです。

症状が軽いうちはお薬による内科治療を行います。具体的にはメトクロプラミドというお腹の動きを整えるお薬を使うことが多いです。
他にもいろいろ補助的に使うお薬があります。
食欲がないため、脱水症状になっていることが多く、このことも悪化させる要因になります。脱水に対しては点滴を行います。
流動食(ペレットふやかしなど)の強制給餌も功を奏すことが多いですが、胃がパンパンに膨らんでいるときには悪化させることがあるので注意が必要です。
できる治療を行ったら、後は保温が大事です。耳がポカポカになるまで保温が必要です。マッサージが効果的なときもあります。

完全に異物が胃や腸に詰まってしまい、内科治療に反応がないときには外科的に手術することが必要になることもあります。
ただし、そのような時は手術しても助かるとは限りません。リスクの高い手術になります。


以上、ウサギの消化管うっ滞症についてでした。

日頃から良く便を観察して、大きさにバラつきが出てきたら「むむっ!?」と疑ってください。
すぐに戻ればいいですが、戻らず食欲が落ちるようならすぐにご相談ください。





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2017.06.01 Thursday



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コメント
はじめまして。今回、我が家のミニレッキス(2歳、オス)が同じ症状になり検索して先生の記事を拝見させていただきました。そして日曜日の診療時間は終わっていましたが、こちらの記事のおかげで私も的確にかかりつけ獣医へ連絡し処置をしていただく事が出来ました。どうしてもお礼を伝えたくて。本当にありがとうございました。
  • モコのママ
  • 2016/12/27 7:10 PM







   
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